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奈良県十津川村のアユ釣り

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2014年6月10日

6月8日は、十津川村のアユの解禁です。
私は、いつも滝川という十津川村で1〜2位に美しい川でアユと出合います。
慣れた川なので、川底の石の状況まで熟知したフィールドです。

アユ釣りは、「友釣り」といわれ、世界的にもちょっと変わった釣り方をします。
というのは、釣りをする前に活きた養殖アユを買って、それを竿先の糸に取り付けます。そして、糸の先端、アユのしっぽの下の後方あたりに、3〜4本の針を錨のように束ねた引っかけ針を揺らぐように取り付けて・・・とちょっと説明も難しいのですが・・・。
活きた友アユにその引っかけ針の仕掛けをつけて川に放つのです。
そうすると、アユはアユのいるところに行く習性があり、アユを見つけて寄っていきます。・・・

アユは川の石に着いたコケをたべます。コケが着く石がたくさんある川がアユが棲む環境に適しています。
アユは、良くコケが着く石を見つけて自分の餌場としてテリトリーを持つ習性があります。
その広さは、1匹につき約1平米弱といわれています。

話は戻りますが、仕掛けを付けた友アユが、テリトリーを持ったアユの範囲に入ると、テリトリーアユは、進入するアユ(友アユ)を排除しようと、しっぽの辺りに体当たりしてきます。
・・・この時、友アユのしっぽの後ろにぶら下げられた引っかけ針に掛かるのです。
それを、外れないように慎重に取り込みます。
そして、今度は釣った(引っかけたと言います)アユを、友アユにして同じ仕掛けを付けてテリトリーアユの範囲に無理矢理、さりげなく・・・進入させるのです。
そして、釣る。
「友釣り」は、これを繰り返す「循環の釣り」です。
様々に変化する川や魚の状況によっても、その循環が途切れないように釣る難しさがアユ釣りなのです。
場所や自然を熟知し、技術や精神性も備えた者でないと、なかなか釣果が上がらない・・・ゴルフに似た釣りの奥深さでもあります。

ちなみに、「鮎」は、生後約一年で死んでしまいますので「年魚」(ねんぎょ)。
また、その香りがスイカやキュウリのように香ることから「香魚」(こうぎょ)ともいいます。
アユの味は、川によって微妙にかわります。川の味がします。
美しい川のアユは、絶品です。

6月初旬のアユは、12センチから18センチほどの大きさですが、
暑くなるに従ってみるみる大きくなります。
アユは、コケを食べて日に1グラム成長すると言われます。
秋になると30センチ近くにも成長すのもいて・・・そうなると、また友釣りも別世界の釣りへと変化していきます。

川のせせらぎを聞きながら、夢中な時間はあっという間に過ぎていきます。
今回の釣果は、なんと半日で50匹を超えました、最近では珍しく大漁でした。
普段はこうはいきません。熟知した川で、解禁という釣り初めだからなのです。
この後は、一桁釣行の時も・・・多々あります。修行修行です。
多くは一夜干しにして保存します。
我が家を訪れ一献する方は、そのうちお目に掛かるかも!?