ハチの誤解・矛盾ハチ増やそう

「花粉を運ぶ動物を守るための政策を提言!」国立研究開発法人森林総合研究所・・・ しかし!?

ハチの誤解・矛盾
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2016年12月6日

国際的にミツバチを含むポリネーター(送粉者)が減少している危機感から、各国が様々な対応提言を行おうとしています。わが国においても国立研究開発法人森林総合研究所から下記の提言がなされました。

提言よりも先に、誤解を解くことが必要!?

「ミツバチと森をつくる」BeeForest活動は、まさにこの問題を真正面に捉えた活動です。
しかし、提言内容を見ると・・・疑問と不安が!?
この提言は日本政府の政策提言と置き換えて読んで良いと思います。

ここで問題なのは、これらの提言が西洋ミツバチの養蜂を中心としたものだということです。
森林総合研究所やグリーンピースも、問題の核心がズレているように感じます。詳しい提言内容
日本国において保護優先すべき重要なポリネーターは、大和ミツバチ(ニホンミツバチ)を中心とする野生の昆虫、そして小鳥たちなのでは無いでしょうか?
西洋ミツバチは、明治時代に養蜂産業を目的としてアメリカから移入された外来種であり、女王蜂が死んでも人間が自由に生産できる家畜のミツバチです。
また、2014年頃に始まった大和ミツバチの激減原因のひとつにもなっている感染病(アカリンダニなど)の感染源の疑いが大きい家畜です・・・。
そして、生物多様性の考えからも本来は問題視すべき昆虫なのです。
北海道で西洋オオマルハナバチの問題が起きているように、西洋ミツバチは本来危険な昆虫と見るべきなのですが、提言では何故か擁護する?野生種と混同した話となっているようです。
国家レベルでも大和ミツバチ(ニホンミツバチ)と西洋ミツバチの生態や役割の違いを理解していないようです。
下記に、詳しい提言内容とプレスリリースをリンクしておきます。
・・・
2014年頃から急激に減少した(地域によっては数%に激減)大和ミツバチは危機的な状況です。
Bee Forest Clubは、具体的な対応策として巣箱を森に置き、大和ミツバチの棲み家を増やして保護増殖を実践しています。

花粉を運ぶ動物を守れないのは・・・

(国立研究開発法人森林総合研究所)平成28年11月28日
ポイント
・ 花粉を運ぶ動物(以下「送粉者」という)が世界的に減少しています。
・送粉者を守り、送粉サービスを維持するために必要な10の政策を提言しました。
・この成果は来月メキシコで行われる生物多様性条約締結国会議で活用されます。
詳しい提言内容

国立研究開発法人森林総合研究所(平成28年11月28日)
花粉を運ぶ動物を守るための政策を提言 PRESS RELEASE

話の前提を、人工的にコントロールできる家畜の西洋ミツバチと、野生の日本ミツバチや花バチなどの違いを明記して『何を守るか?』を正確に伝えなければ、「ミツバチは、皆同じ!?」と誤解したままで提言が広がることが難しいように思います。皆さん、ミツバチは養蜂のためにだけあると思い込んでいますから。

ビーフォレスト活動において、最も混乱している誤解の原因が「ミツバチは皆同じ!」という認識なのです。

野生の日本ミツバチは、 Bです。