Bee Forest Club

サスティナブルな社会の条件

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私たちは自然破壊しています
私たちは、自然(自然資本)は無限だと思って生まれてこの方、自然を〈Take:テイク〉=(利用・消費)しかしてこなかった。自然は、いくらでもTakeして良いと思って生きています。
学校では効率性しか学ばなかった。
如何にたくさん作るか、家畜や農作物を育てるか、魚を捕るかを考えてきました。社会で成功することは、もっともっと自然をTakeすることだった。その結果、今では気候変動や自然破壊になっている!

過剰な自然消費は、自分の周りだけ見ても分かりません。日本中や地球全体を見渡して、気候変動や災害、野生動物や植物の異常な生態などを見てやっと気づきます。
ネット情報で世界の情報が分かってきました。夏の暑さや季節の変化、虫や動物たち、花咲く季節がおかしいなど、世界中でいろんな事が起きています。

自然が回復するReviveの範囲で、Take(利用・消費)する時代は、サスティナブルな社会と言えます

〈Take〉すると自然破壊へ

サスティナブルな条件「山菜摘みの話」
お婆さんと山菜を採りに山に行った時、「取り過ぎてはダメですよ!自然が回復するので残しておきなさい!」と言う教えです。
毎年、持続的に山菜を収穫するには、自然が回復する力〈Revive:リバイブ〉を意識して採らないと、もう生えてきません。ReviveとTakeのバランスをとることが毎年山菜をとるためには大切だ!昔の人は皆んな知っているのです。
今は、工業や化学、農林水産業も全てがTakeの競争です。Reviveを意識することはありません。地球上にいる少なくなった全ての魚を・・・取らないと他者や他国に取られるだけだからTakeするのです!
このReviveとのバランスを社会全体が失ってしまうとサスティナブルの実現は不可能になります。

ダムの開発、メガソーラー、人工林の伐採。私たちは、自然を利用・消費することしかやってこなかった

自然が回復(Revive)する範囲を遥かに超えたTake(利用・消費)の未来はありません

〈Take&Save〉でTakeを抑制しよう

自然を利用・消費するTakeだけでは、自然破壊が進んで大変なことになります。ですからTakeを〈Save:セイブ〉抑制する考えが現れました。SDGsやSE(サーキュラーエコノミー:循環型経済)という考え方です。
SDGsは、富も自然も貧しい国と分け合って平等な社会を実現しましょう!と訴えています。しかし、経済基盤となる自然資本が一方的にTakeされて無くなっていく状況では、富の配分も難しいのです。森や海の自然資本なくして一次産業は成り立たないのです。

このように社会はTakeを減らすためにTakeのSaveに挑戦しています。
脱炭素や自然の有効活用、省エネ、無駄をなくす様々な方向です。しかし、Saveは、Take消費を抑えるだけで、それでもTakeは増大し自然破壊は進みます。
では、気候変動や環境問題、生物多様性の喪失は解決できるのでしょうか?

SDGsなどで〈Take+Save〉をしても、自然が回復するReviveを意識しない限りサスティナブルな社会は訪れない

〈Revive自然回復〉を〈Giveサポート〉する

Revive(リバイブ)とは「山菜摘みの話」にあった「自然回復力」のことです。このReviveをより回復し易いように人為的にGiveサポートすると、従来より自然は回復するスピードや量が増すと考えられます。自然破壊を回復することを目的にGiveサポートを行います。

生物多様性の回復を目指すビーフォレスト活動では、日本ミツバチの自然巣の減少を補完するために仮設巣箱を森や農園に設置して繁殖環境づくりを行っています。単独行動の花バチには、ハチ宿を設置して繁殖環境づくりを行っています。
日本ミツバチが、大木の洞に棲むには、大木がありません。花バチが、茅葺き屋根に住みたくても屋根がありません。とりあえず仮設の棲家を提供して繁殖を続けてもらう目的です。

その繁殖環境によって、その地域の生態系に自然な好循環の影響を与えようという目的です。
草木を植える場合は、その地域の潜在植生(昔から在った植生)を基本に検討します。
人為的介入は、最小限に行うことが重要です。

壊れた自然がRevive(回復)するのをGive(サポート)することに人々の意識が向かないのが問題だ!

社会の成功者が破壊者になる

私たちはTakeすることを教えられて育ちました。そして、たくさんTakeした者が社会の成功者と呼ばれる経済社会を築き上げてきたのです。
ところが、Takeも過剰にやると自然破壊になるという事が分かってきました。しかし、合法的に自然を壊しても訴える人はほとんどいません。Take壊し放題です。

私たちは、今も自然から一方的にTakeするだけで「山菜摘みの話」を忘れ去っています。自然を守るために必要な知識はほとんどありません。
壊した森を回復させるには、壊して得たお金では遥かに及ばない額と何百年もの年月が必要だということも分かってきました。

自分が立つ位置を確かめよう

自然や生物多様性、生態系に優しいと思っていても、実際は自然破壊を推し進めている。Take(利益)がないとやらない事ばかり・・・誰が破壊した自然を回復するんだろう?

私たちが、やれること、やるべきこと

TakerからGiverへ
1:〈Take〉するだけ・・ 自然破壊
2:〈Take〉&〈Save〉・ 自然消費を抑えよう
3:〈Give〉する・・・・壊れた自然を回復しよう

サスティナブルな社会の条件は、Reviveを意識して〈RTバランス〉をとることです
Giveは、農林水産業のように種を蒔いて収穫する〈Give&Takeではありません。
稚魚を放流して収穫したり、蜂を離して蜜を取る養蜂でもありません。壊れた自然が持つ回復力をサポートすることによって、生態系が最大限に回復できるようにすることです。

Takeしかしないと、人類の未来は短く終わる。
Saveすると、少しは伸びるかもしれない。
Giveすると、伸びる可能性はもっと広がる!

私たちの選択は、Save+Giveです!