Bee Forest Club

はじめに

Bee Forest Club
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2023年BeeForest Club会報

(02)はじめに 

◆ビーフォレスト活動の経緯 
日本ミツバチが激減する現状を目の当たりにしたことから、日本ミツバチの繁殖環境をつくるため巣箱を森や農園などに置いて、日本の森の再生や農産物の受粉率を高めることに寄与しようと、法人の前 身である任意団体「Bee Forest Club ミツバチと森をつくる会」を2015年に設立しました。そして、全国的に「花バチ」(送粉者)を増やす活動を広げていくために、NPO法人を2019年に設立しました 。

◆なぜ、「花バチ」を守るのですか?
花の蜜と花粉を食料とし、草木の花に受粉して木の実や種子を残す働きをする「花バチ」が、自然林の減少や棲家の減少、伝染病の広がり、農薬などの影響により激減しています。 

現在、地球上には185万種ほどの生物種が確認されています。その内の100万種(54 %)が昆虫で、2.2万種が草木の花を受粉する花バチです。かたや、植物は27.7万種が存在し、その内の22万種(80%)が受粉をしてもらわなければ木の実や種子を残せない被子植物と言われています。 
2.2万種の花バチが、22万種の大半の被子植物を受粉しているのです。
それによって、木の実が動物を養い、動物はフンと共に種子を撒き森を拡大します。そして広葉樹の森 は、土を作り微生物や菌類などの生物を育みます。
大雨が、豊かな森の土を川や海に運び生態系を豊かにします。
このような循環を見ていくと、生物多様性や生態系が大切だという意味が分かります。 

◆BeeForestは、生物多様性や食物連鎖の「核」
私たち、NPO法人 ビーフォレスト•クラブは、花バチ(Bee)と被子植物の森(Forest)との一体関係BeeForestが、生物多様性や食物連鎖の「核」として重要な役割を担っているいると考えています。
現在、日本には群れで活動する日本ミツバチや単独行動をする花バチが約400種確認されています。野生の「花バチ」を守り増やすビーフォレスト(BeeForest)活動は、サスティナブルな社会の条件である生物多様性の維持や回復のために、森や農園などに日本ミツバチの「営巣用巣箱」や花バチが卵を産む「ハチ宿」を設置する仲間を増やしながら全国で繁殖環境づくりを行なっています。

◆自然資本の回復へ
私たちは、21世紀の現在まで、自然は無限で資源は取り放題だと思い込んでいました。豊かさを求めて自然を利用し消費する「Take経済」を競ってきました。しかし、過剰なTake経済は自然破壊を招き、地球の悲鳴のような気候変動や温暖化などの現象を引き起こしてしまったのです。このまま過剰なTake経済を続ける社会に未来は無いと気づきはじめている人々が増えてきています。 

本来、自然環境や資源は、地域や時代を超えて継承すべき人類皆んなの「自然資本」です。この自然資本が過剰に消費されて負債が積み重なっています。
Take経済をSave(抑制)する社会システムをつくりながら負債を抑えて、壊れた自然のRevive(回復)をGive(サポート)して自然資本を回復させましょう。
いまこそサスティナブルな社会のために、未来への投資として生物多様性回復活動を政府や自治体、企業も皆んなで始めましょう! 

ミツバチ達と森をつくる:NPO法人 ビーフォレスト•クラブ 代表 吉川浩

日本全国で「ミツバチ達と森をつくる仲間」を募っています!知識や経験なくても出来ます! 
ビーフォレスト・クラブへ

吉川 浩 プロフィール:
1952 年 4 月 9 日生まれ、大和ミツバチ研究所 所長、自然農・自然養蜂家、 大阪市立大学創造都市博士、国立・国定自然公園・奈良県立自然公園指導員、 奈良県奈良市高畑町在住、著書 :「ミツバチおじさんの森づくり」(発行所: ライトワーカー)2019.11.27、ほか