2017年7月3日
日本には、二種類のミツバチがいます。
ひとつは、みんなが良く知っている明治の頃にアメリカから移入された畜産種の西洋ミツバチです。
それと、日本の森をつくってきた野生の大和ミツバチ(日本ミツバチ)です。
私たち(BeeForest club)は、激減している大和ミツバチを増やすための森(BeeForest=ビーフォレスト)づくりを行っています。
営利や養蜂目的ではありません。
そこに巣箱を置いて大和ミツバチの営巣を促し、地域の農作物や野山の草木の授粉率を高めるコトを目的としています。
BeeForestは、現在、近畿地方を中心に40ヵ所になりました。
実は、
現在、2014年頃から大和ミツバチは、数種類のミツバチ感染病で激減しています。・・・大変な状況なのです。
この話をすると・・・テレビや新聞などで聞く「ミツバチ大量死」ですね!っと皆さん言われる?!・・・それと同じだと思う人が大半なんです。それは、西洋ミツバチの話です。
「西洋ミツバチ大量死」の問題は、農家が授粉で使う西洋ミツバチ昆虫が、別の農家の農薬に侵されるという・・・矛盾した話です。
そして、西洋ミツバチを守ろう?!とする彼らの議論の的は、どの農薬が良いか?悪いか?種類の議論です。自然とは全く関係ありません。
ビジネスの話です。
ですから、大和ミツバチのBeeForest活動の質問でこの話と混同されるので、いつも話がもつれます・・・。誤解が蔓延しています。
西洋ミツバチは人工的に生産した農業資材です。
人工的にいくらでも増やせます。大和ミツバチは、野生ですからそれが出来ません。・・・というと、これまた・・・野生でも今の技術で増やせるでしょう?!・・・と、自然を残そうとする活動で・・・野生を家畜化する話に持って行かれます。笑。
これ以上、自然とその循環を守らないと・・・思うのですが・・・なかなか理解が進まない中、このような障害が多くて大変です。
しかし、それでも少しでも多くの方々に、実際の大和ミツバチと森、そして、正確な情報・事実を伝えることも重要と考え、「ミツバチと森をつくる自然観察会」を開催しています。
毎月第一日曜日。
ちなみに、西洋ミツバチは、日本では自然の生態系を壊すことはあっても、生態系が豊かになる事はありません。
いまや日本中で逃げた西洋ミツバチが、大和ミツバチの生息圏を奪っています。また、大変なことに、日本では西洋ミツバチの野生化が始まっています。
これは大変な問題であると思うのですが、日本の養蜂業界は全くの無関心で野放し状態です。
また、知ってか、知らずか街中での西洋ミツバチ養蜂がブームになっています。
銀座の西洋ミツバチ養蜂から始まって・・・全国へ広がっています。
地域おこしというテーマで自治体までが関与して広がろうとしています・・・
「自然の生態系を守る」「ミツバチを守る」ことが大切だと言いながら・・・。事実を知らないということが、どれほど恐ろしいことか・・・。
嘆かわしく・・・大変な時代です。
※2020年以降、コロナ禍の状況で自然観察会の開催は、自粛しています。再開時は【お知らせ】イベント案内に掲示致します。