2015年5月26日
5月の黄色スズメバチは、女王蜂が一匹で小さな巣を作り、働きバチを育てます。これは、ミツバチ以外のほとんどのハチの習性です。
ハチミツを食べながら厳しい冬を越すことが出来る昆虫はミツバチだけです。
日本では、昔は大和ミツバチ(ニホンミツバチ)だけです。
他の昆虫は、女王蜂だけが生き残り冬眠して厳しい冬を越して、春にこのような巣を作ります。そして、秋に新たな女王蜂をつくり、冬を越す・・・という循環です。
アシナガバチの巣と比較して見ると、非常によく似ていますね。
しかし、黄色スズメバチの巣は、コウモリ傘を逆さまにした巣の周りに、ドーム状の殻をつくって閉鎖的な巣に仕上げることです。そして、この巣で育った働きバチは、その後、アシナガバチとは比べものにならないくらい大きな巣をつくるのです。
以前、駆除を頼まれた黄色スズメバチの巣を見ると、その大きさの差は凄いですね。
大きくなった巣では、働きバチの数は数千匹にも成ります。
(画像の大きな巣は、黄色スズメバチの巣です、我が奥さんが持ってます。)
黄色スズメバチの小さな巣の時は、単色ですが、大きな巣になるとマーブル模様(大理石)に成ります。
スズメバチの巣は、枯れた樹木の繊維を集めて和紙のような薄い材料をつくって、それを何重にも重ねてドームや巣を作ります。
マーブル模様は、素材となる樹木がいろいろ異なるために、その樹木の色の違いがメーブル模様になるのです。
小さな巣では、材料が少なくて済みますから、単一の樹木の材料でつくられるために単色に仕上がると考えられます。
このような昆虫の住宅造形デザインは、本当に自然の理にかなったもので・・・だから、美しく感じるのでしょう。
この巣は、大和ミツバチが蛾の幼虫によって滅んだ巣箱の中につくっていた巣でした。