2012年6月29日
大和ミツバチの群(コロニー)の中心は、女王蜂です。
女王蜂を核として、1万〜2万匹の働き蜂がコロニーを守ります。
女王蜂は、蜜源の多い時期には、毎日1000個の卵を産むと言われています。
その季節は、沢山のハチミツと花粉を集めて、コロニーを大きくする時期です。
そして、大きくなった群は、分蜂(分割)し、新たなコロニーを増やします。分蜂は、ミツバチの種の保存の法則です。
ミツバチのコロニーは、新陳代謝を繰り返す
卵は、次の女王蜂の数匹以外は、そのほとんどが働き蜂になります。
働き蜂の寿命は、忙しい採蜜の季節は短く、冬のように働きの少ない季節は長くなります。
その寿命は1〜2ヶ月といわれます。
春に花が咲く採蜜時期は、ミツバチたちは一生懸命働いてそして死んでいきます。
女王蜂は、それを補うように沢山の卵を産みます。循環です。
コロニーは、常に新陳代謝を繰り返して、そのコロニーの生命を維持しているのです。
大和ミツバチでは、女王蜂の死が、コロニーの死
ところが、アクシデントで女王蜂が死んでしまうと、コロニーはどうなるのでしょうか?
今年(2012年)の3月11日に、たまたま巣箱の入り口にいた女王蜂を発見し、撮影しました。
しかし、ちょっと様子が弱々しくおかしかったのです。
その後、巣内の観察を続けていくと、その時点で、すぐに女王蜂が死んだのが明らかになりました。
2011年9月5日から2012年5月5日までの蜂箱の中の成長する様子から、一変して女王蜂の死によって、蜂の群が死滅していく様子を観察しました
2011年9月14日 5段巣箱の中は元気に増殖中!
2011年9月22日 5段巣箱
2011年9月22日 5段巣箱の中は元気に増殖中!
2011年10月8日 一番上の枠を取って(採蜜)4段になった巣箱の中は元気!
2011年10月8日 4段巣箱
2011年3月11日 ☆〈女王蜂の死〉
4段巣箱、春先の花が咲き始めて、採蜜期になって蜂数が増えている。これから巣は急激に増殖を始めるが、この日に〈女王蜂〉に何らかのアクシデントがあって死んだ模様。これ以降、女王蜂不在のコロニーとなった。
2011年3月27日 〈女王蜂不在16日後〉採蜜期なのに、コロニーの形も崩れ、小さくなっている。
2011年4月8日 〈女王蜂不在28日後〉3月27日よりも若干蜂数が増えているように見える。女王蜂の死後に産卵した幼虫が成虫となったのだろう。死ぬ働き蜂の数より、生まれてくる働き蜂の数の方が上回っているということを意味する。
2011年4月24日 〈女王蜂不在44日後〉徐々に蜂数が減少している傾向。そして、黒い蜂(オスバチ)が急激に増加している。オスバチは、女王蜂が不在の状態で、働き蜂(メス)が、産卵行動を起こし無精卵で生まれると黒いオスバチになる。
この状態の蜂箱の周りは、蜂たちが終焉を感じているのか、ナーバスな蜂たちは攻撃的な状態になっている。
2011年5月5日 〈女王蜂不在55日後〉蜂数も激減している。働き蜂(メス)が少なくなって黒いオスバチの割合が高くなっている。オスバチは卵を埋めないので、この巣箱は、ほぼ終焉状態といえる。攻撃性は高まり危険なので、別の蜂場へ移して、最終の様子を観察した。
2011年6月5日 〈女王蜂不在87日後〉女王蜂が不在の蜂は、巣の残骸だけを残して、蜂たちの姿も無くなっていた。